ISBN:4163683607 単行本 奥野 修司 文藝春秋 ¥1,650
 
「28年前の酒鬼薔薇事件」
「加害者A少年は更生して”弁護士”になっていた」
と、あおり文句が並んでいますが。。。

内容は。。。 
犯罪被害者家族の心の傷の深さを
主として被害者の妹の一人語りの形を取ってたどっていく、という内容。
事件についての闇に迫ったり、加害者の心理に迫ったり…という部分は弱く
そういう部分に焦点を当てたい人には、肩すかしを食らった気分かもしれない。

 
傷が深すぎて、未だに本当には事件と向き合えていないという妹さんの言葉に
考えさせられることが多すぎる。
 
たとえば 
家族を殺された者達に対し、周囲が世間が求める形というものがあって
例えばかなしみが大きすぎて直接受け止めることが出来ずに
そこから目をそらすことでかろうじてなんとか保っている状況であり
泣いたりわめいたり憎んだりといったわかりやすい形を取らないとき、
期待している形に合致していないことを疑問視したり、冷たいと判断したりと、わかりやすくレッテルを貼りたがるのだなぁ〜とか。。。
 
それは、加害者に対しても同様なんだけど。。。
 
当事者以外が、正義の味方みたいな顔をして
わかった風な口をきくことの罪深さみたいなものも感じた。

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