『川崎洋詩集』

2007年1月20日 読書
ISBN:4758432716 文庫 川崎 洋 角川春樹事務所 ¥714

本屋で偶然出会いました。。。
 
ぱらぱらとページをめくっていると
あるひとつの詩が目の前に現れ
つい心奪われ
この詩集を買ってしまいました。。。
 
 

   重いつばさ    川崎洋
 
 いらない もういらない
 ことばだけの やさしさは
 悲しみにぬれ つばさは重い
 重いけれど
 おとなしい羊の群れから
 飛び出したいのだ
 うつむいた仲間と別れて
 走りたいのだ
 たとえ終わりがあってもいい
 そこに始まりが宿っているならば
 
 いらない もういらない
 ことばだけの愛なんて
 むなしさにぬれて つばさは重い
 重いけれど
 流れない時間の岸から
 羽ばたきたいのだ
 吹きすさぶあらしのなかで
 歌いたいのだ
 たとえ痛みがあってもいい
 そこに生きるあかしがあるならば
 
 どうしようもないきのうを持ってしまったが
 どうにかできるあしたがあるさ
 どうしようもない傷を背負ってしまったが
 どうにかできるあしたがあるさ

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